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【キーワード】短期記憶【認知心理学】

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アトキンソンシフリンは記憶の構造モデルを提唱しており、

その一つに多段階貯蔵モデルがあります。

 

このモデルでは、感覚貯蔵庫短期貯蔵庫長期貯蔵庫の3つ記憶の貯蔵庫を想定しています。

 

なお、入力された情報はまず、感覚貯蔵庫に感覚記憶としてほとんどありのままの状態で入れられます。

その中で注意を向けられた情報のみが短期記憶へと移行するのです。

 

また、感覚記憶の保持時間が数秒であるのに対し、

短期記憶の保持時間は15秒から30秒程度であることがわかっています。

 

そして、短期記憶に入れられた情報は繰り返し頭の中で反復されることによって

長期記憶に移行されやすくなると言われています。

そのように、短期記憶にある情報を繰り返し頭の中で反復することをリハーサルと言います。

 

例えば、あなたがメモを持たずに買い物に行く場合、買わなければならないものを覚えておくために頭の中で、もしくは口に出して「じゃがいも、にんじん、たまねぎ、じゃがいも、にんじん、たまねぎ・・・」といったように繰り返すと思います。

 

このような方法は維持リハーサルと呼ばれます。

 

その他にも、覚えようとする情報にすでに持っている情報を付け加えることによって、より長期記憶に移行しやすくなることもわかっています。

これを精緻化リハーサルと呼びます。

 

また、短期記憶には容量が決まっており、おおよそ7±2チャンク程度であるとされています。

チャンクというのは1つのまとまりとしての情報量を表す単位のことです。


例えば、「1」「1」「9」「2」という数字をそれぞれそのまま覚えるとすると、全部で4チャンクが必要になります。

しかし、これらの数字を、「1192(いいくに)」としてまとめて覚えることによって、必要になる容量は1チャンクで済むのです。

このように、複数の情報を1つにまとめることをチャンキングと言います。

 

関連キーワード

アトキンソンとシフリン

・多段階貯蔵モデル

・維持リハーサル

・精緻化リハーサル

・チャンク

・チャンキング